Mickey's world

libramikio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2018年 09月 10日

口笛高らかに吹けば

口笛高らかに吹けば_e0126386_21503527.jpg

平成も終わろうとしている今ではあるが、世代としての昭和は当然身に染み付いている。

昭和のシンボルと言えば何があるか。

それは人の数だけあるのであって、番付をする意味はない。

しかし各位の心には、ふとした湿り気を帯びた心象風景が必ずやある筈だ。


その風景に寄り添う歌、ウタは何か。

五木の千曲川でもいい。タケカワユキヒデの甘ったるいリリックでもいい。

すべて、少し遠い向こうから聞こえてくる。


稲穂の奥に見える、田園にしては瀟洒な屋根が僕に起こした化学変化の先は、五輪真弓だった。

旋律が先に来、追いかけて歌詞が蘇る。

・・・忘れられた静けさの中 口笛高らかに吹けば 痩せた野良犬たちの 遠吠えが・・・

こんな歌詞に意味があると思っていた時代。

或いは意味を考えずに同調したのかもしれない時代。

学生運動はすでに下火になり、マル青も革マルも僕には区別がつかなかった。

3だったか、渋谷のデモに遭遇した時も完全に醒めていた。


五輪真弓。なんとなく天上天下唯我独尊。

そんな人が現れて、時代は大きくカーブを切ったのだと想う。

エセもいっぱい居た。

しかし全てひっくるめて、時代のエビデンスか。


昭和は濃厚だった。平成はどうだったろう。


平成は、色がない。

口笛高らかに吹けば_e0126386_21505073.jpg


by libra-mikio | 2018-09-10 21:52 | Mic記


<< 曼珠沙華の朝      マカームのような彩り >>