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2017年 08月 17日

別所 北向観音

別所 北向観音_e0126386_15415646.jpg
別所温泉には夕方着き、大湯とあいそめの湯に連続して入った。どちらも硫黄の薫り高く申し分ない。
出ると太鼓の音が聞こえてきた。北向観音で盆踊りが始まろうとしていた。
短い参道には本物の蝋燭が灯る雪洞が等間隔でいくつも並べられ、すべての胴に近在の子供たちが描いたであろう絵があり、心なし哀切感が漂う。
観音堂はさすがに重厚でありながらも、すぐ脇の広場の太鼓の音、つまり庶民の民芸の極致とも融和していた。


話は変わるが、ここ何年も不満に思っていたこと、即ち仏教は宗教ではなく哲学であるのになぜ宗教として扱われるのか、についてごく最近、おぼろげに答えが見えてきている。
鈴木大拙の「禅(仏教の生命と精神の項)(ちくま文庫)」を読み返し、一方で武者小路実篤の「釈迦(岩波文庫)」を一気読みしたことで、仏教がいかにして宗教になったのか、その解決の糸口を掴みかけている。
極々大づかみにそのキモを表現すれば、仏陀ゴータマ・シッダールタが存命の時にはその教えは宗教ではなく、仏陀の死後2千年経つうちにそれは宗教へと変わってきたのだ。
この辺りは今後楽しみに整理したい。


先程まで濃い藍色が残っていた空もいつしかとっぷりと暮れた。
浴衣のお嬢さんが現れた。おそらくは地元の人達だろう。
北向観音は、本当に地域に溶け込んでいると感じた。
別所 北向観音_e0126386_15421463.jpg


by libra-mikio | 2017-08-17 16:31 |


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