Mickey's world

libramikio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2016年 09月 19日

告白

告白_e0126386_20308.jpg
(この写真は、ついこの間も使ったね、という方がいらっしゃると思うが、本日新たに円覚寺を訪うて撮ったものである)
(つまり、僕はこの方が好きなったのである)

今朝、未明から起き出し、まずは日々に追われて出来ていなかった仕事を家で片づけた。6時間近く掛かった。

やりおおせたのち、鎌倉に行った。実は昨日から行きたかった。
北鎌倉は心理的には遠いが、実際は、僕の家から円覚寺まで、door to door でなんと40分未満であった。

円覚寺は小雨に煙り、珍しく観光客が居なかった。
仏殿に入り、ご本尊の宝冠釈迦如来坐像に向き合うと、一切の音が消えた。
嘘ではない。
山門下を通る横須賀線の音も全くなく、あとから訪れる参拝客も咳き一つせず、皆静かに釈迦如来像を見上げ、時折聞こえるのは遠くの烏と鳶の声だけであった。

何だろう。ふと涙が出てきた。
有難い、という気持であったか。或るいは包まれる、という気持であったか。
確かに僕は泣いた。





告白_e0126386_20204819.jpg
その後、浄智寺に足を延ばした。
曇華殿にも観光客は居なかった。
曇華殿には、浄智寺のご本尊である如来様たち、即ち向かって左から、阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒如来が鎮座ましまし、過去、現在、未来の時を体現なさっているという。





告白_e0126386_2029930.jpg
15世紀半ばごろに再興された仏像であるとのことだが、それでも既に600年近く人間世界を見据えて来られた訳だ。
供えられた花の香であろうか、仏殿の内部は得も言われぬ甘く切ない香りに満ちていた。

・・・そしてこれからが本日の告白である。
この写真を撮っているとき、左手の甲にかそけき痛痒を感じた。
何事ならんと眼をやれば、黒々としたデカい蚊がまさに僕の血をディナーとせんと妙に落ち着いてとまっていた。

瞬間、そこには、命の尊さに想いを馳せる僕と、反射的に叩き潰そうという僕がいた。
オー、マイ、ガッ!
どうする、どうする、どうする!

で、なんと僕の手は、瞬時に彼を叩き潰していた。
如来様たちのおん目の前で!

今日の告白である。

by libra-mikio | 2016-09-19 21:10 | Mic記


<< 9月の旅      ハイコンテクスト、ローコンテクスト >>