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2017年 10月 29日

秋の面影

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子供の頃から10月の花はコスモスだと感じていた。
小さい頃は10月にちゃんと秋が来た。
今は違う。
今は違うと書いたが、今年は「いつもの今」ともまた違って、何か荒々しい日々が続いている。
明日、首都圏の電車は動くのだろうか。




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でもそんな不順な秋に直面しても、僕は要所要所で秋の風情を切り撮っていた。
ほんの少しの晴れ間でも、絵になる秋を探して歩いた。
この柿畑?はお気に入りで、この時はまだ熟柿とは言えなかったが押さえて置いた。
そして、この後撮影に向く日は一切やって来なかった。




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秋の面影。
毎年巡っては来るが、どれ一つ同じ相貌は見せない。
今年の秋を、今年の10月を、なんとか僕は記憶に定着させた。


by libra-mikio | 2017-10-29 22:09 | 季節 | Comments(0)
2017年 10月 22日

すべての見えない光

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その日、本屋に行くまでこの本のことは全く知らなかった。書棚からこの本が手招きをしていて、つい手に取った。
アンソニー・ドーア著、藤井光訳「すべての見えない光」。

先の大戦でドイツ軍に占領されたフランス、特にブルターニュ地方のサン・マロというイギリス海峡に面した海辺の町が舞台となっている。
この本と同じ時期の占領下フランスを舞台にしたイレーヌ・ネミロフスキー著「フランス組曲」を読んだことがあるが(以前アップした)、趣は違う。
下の背表紙写真に「ラジオから聞こえる懐かしい声が、盲目の少女と若い兵士の心をつなぐ」とあるように、まさにこの短い文がこの物語の全てを現わしている。
最低限の補足を加えれば、盲目の少女は6歳で視力を失ったフランス人のマリー=ロール・ルブランであり、若い兵士はドイツ人技術工科少年兵ヴェルナー・ペニヒである。

書評を書く気はない。気になる方はこの本を読んでいただければよく、ここでは僕が感じたことを書く。

先の大戦、第二次世界大戦は確かに枢軸国日独伊と連合国の戦いであった訳だが、太平洋と、ヨーロッパ大陸で繰り広げられた戦争はおのずと全く違うものであったと感じた。
ヨーロッパ大陸は、確かにラテン、ゲルマン、スラブ、アングロサクソン・・・などの人種に分かれるが、部分的には非常に近しく、またハプスブルグ家や、これは別の意味にはなるがロスチャイルド家などがシナプスをあちこちで形成したこともあり、ある意味共存を図って来た訳だ。
ところがナチズム。
この突拍子もない異様なヒトラーという男が、一人で、地域の緩いWin-Win状況を断ち切り、かき回し、ヨーロッパをボロボロにした。
このナチズムに踊らされ、保身を図らなければ自分が粛清されると恐れおののいたアイヒマンのようなナチ上層部は、確かに必死にヒトラーの妄言に従ったが、直接総統とは関係のないゲルマンの兵たちは、遠い親戚ともいえるフランス人に対し根源的な忌避感覚を持つ訳でもなく、おそらく、部分的には、仕方なく兵としての義務を果たしただけなのだろう。悲劇ではあるが。

この視点は、日本と、特にアメリカを中心とするヨーロッパ連合国との、太平洋戦争における対峙性には当てはまらないのではないか。
どう逆立ちしたって、日本人とアメリカ人が遠い親戚であったということにはならない。

だから、サン・マロの町で、ヴェルナー・ペニヒはマリー=ロール・ルブランを守ろうとするのだ。
極限状態の後に、二人の心が淡く溶ける、P-460の缶詰に関する文章。
『モモ(ペシュ)。桃(レ・ペシュ)だ。・・・「ふたりで分けましょう」と彼女は言う。「あなたが助けてくれたのだから」』
ぐっと来てしまう。

そして、やはり、戦争を起こしてはいけないのだ。
戦争を起こそうとしてはいけないし、戦争を起こしやすくしてはいけないんだ。
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もうすぐ衆院選の開票が始まる。
今日の投票結果が出る前に、僕はこの項をどうしても書きたかった。
もうすぐ20時になる。
書き終えることが出来てほっとしている。


by libra-mikio | 2017-10-22 19:38 | Mic記 | Comments(0)
2017年 10月 20日

名残の秋

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わずか一月ばかり前なのに、もう遠いことのように思える。
ポール・ラッシュ先生は清里の深い霧に佇んでおられた。
この場所に僕はいくつかの想い出があり、もちろんもっと多くの想い出が、数限りない人々の胸にあるだろう。
そしてこんな霧にまかれると、ちょっと切ない。




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今頃は清里のコスモスも「死にゆく者への祈り」を低く詩っているだろう。
コスモスは、晴れた日に見るのと氷雨に見るのとではずいぶん趣が変わる。
そんなことを書いてはみたが、それは見る人の勝手な想いなのかもしれない。




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秋も半ばを過ぎ、全てが中途半端に見える今、多少の回顧に浸ってもいい。


by libra-mikio | 2017-10-20 23:00 | 季節 | Comments(0)
2017年 10月 11日

幸せな海

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伊豆の小さな漁港は初秋の明るい光に包まれている。
釣り船が出て行く。
引き波が湾内に畝を作る。
水面は青空の蒼を映し、藍に染まる。




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振り返れば水面は美しいグリーンに染まっている。
小高い丘の樹々が、そのまま水面に反映する。
空を映せば藍、樹々を映せば緑。
清潔な漁船たちが、漁師の誠実を物語る。




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外海に面したテトラポッドには中学生くらいの男の子が一人で糸を垂れている。
波のない幸せな海。
休日の午後の、漁港の海。


by libra-mikio | 2017-10-11 21:41 | | Comments(0)
2017年 10月 09日

ツタウルシのルンルン

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10月の初めではまだ紅葉が燃えていないことは承知していた。
しかし3連休だし、どこかに出掛けたくてしょうがなかった。

山中湖のそばの、花の都公園のコスモスを念頭に置き出発したが、ここのコスモスは年を追うごとに淋しくなっていて絵にならない。
そうだ、お気に入りの甲斐小泉から甲斐大泉をつなぐ泉ラインの雑木林はどうだろう。
遠いな。でも行ってみよう。

しかし、案に相違せず(笑)、まだ中途半端だった。
残念な気持ちでハンドルを握り、今日は清里のソフトクリームをゴールにするかと思ったとき、美し森の交差点でツタウルシを見た。

林道の入り口のような場所にクルマを停め、ずんずんと林内に分け入った。
蜘蛛の巣が頭に絡みつくのを厭わず、ずんずんと林内に分け入った。

そしたらどうだ、ツタウルシは番茶も出花で、結構ルンルンしていた。
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by libra-mikio | 2017-10-09 21:08 | 高原 | Comments(0)
2017年 10月 07日

ラビリンス

ラビリンス【labyrinth】
ギリシャ神話で、怪物ミノタウロスがクレタ島の王ミノスによって閉じこめられた迷宮。ラビュリントス。
ゴシック聖堂の床などに表された迷路の紋様。
生け垣などでつくった庭園中の迷路。

by 集合知 大辞林 第三版
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単なる薔薇の花芯に迷宮があるのならば、大脳皮質が生育したヒトの心にラビリンスがあることは極めて自然だ。





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その迷宮にもいつかは光が訪れる。
光を、光として認識する聡明さを失ってはいけない。







by libra-mikio | 2017-10-07 22:45 | | Comments(0)
2017年 10月 03日

還暦前夜

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明日還暦を迎える。

今夜は文字通り、還暦前夜。

前夜祭は、ない。




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こんなにロマンチックに、センチメンタルに、静かなこの夜を迎えるとは想ってもいなかった。

入り日は海に還る。

そして明日、また朝日となって昇る。




強がりもこのところ薄れている。

強がる必要がないのかもしれない・・・、そう思い始めた。

でも、孤高という言葉は忘れない。
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by libra-mikio | 2017-10-03 22:40 | | Comments(0)
2017年 10月 02日

非日常

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伊東まで来て腹が減った僕は、道の駅で、桜エビのかき揚げ丼を食べた。
上品・・・ではないがサクッと揚がった桜エビを愛でながら、備え付けのパンフを読み、海中ボートが頻繁に出ていることを知った。
もうすぐ60歳の男が、しかも一人で参加するのに幽かなためらいを覚えたが、乗船料1600円を払ってしまった。
海中の光景は大したことはなかった。
しかし思ってもみなかったが、船上では「かっぱえびせん」でカモメをおびき寄せるイベントが行われた。




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デッキから観光客が思い思いに「かっぱえびせん」を放り投げると、何処に居たのか、たくさんのカモメたちが群がってきた。
艫の水の緒と同じくらい真っ白なカモメたちが乱舞した。
これって、結構楽しかった。
鵠沼ではトンビが観光客のマクドナルドを掻っ攫うが、カモメはトンビより愛嬌がある。
しかし、雉にしろカモメにしろ、やはりその眼光には迫力がある。鳥の目ってなんであんなに怖いんだろう。




青い海を船に乗って走ることがまず非日常。
カモメと船が同じ方向に進むので互いの速度が減殺され、飛翔するカモメがゆっくりと僕の頭上を通過するのが、また非日常。
浮世の定めを束の間忘れることが出来る非日常。
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by libra-mikio | 2017-10-02 22:04 | | Comments(0)