Mickey's world

libramikio.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2017年 07月 23日

逢いたかった風景

e0126386_20344389.jpg
駐車場にクルマを停め、いよいよワンダリングが始まる。
年齢と日頃の不摂生が息を弾ませる。弾んでいるうちはいいが、そのうち弾みもしなくなる。
でも気温はおそらく25度を下回り、湿度も低く、汗が見事に飛んでいく。

何気なく眺望が効く場所に出た。瞬間、これぞ信州! と思った。
何という山が見えているのか、が問題ではない。
この時の僕にとって、あるべきものが、あるべき場所にあり、すべての配置が黄金律に則っていた。




e0126386_20344257.jpg
池の平湿原は別名、アヤメ平とも呼ばれているそうだ。
木道を逸脱してはいけない。自然に対する奥ゆかしさを保つためにちゃんと望遠レンズを持って来ている。
6時に湘南を出発してここに着いたのは午後1時。
中途半端な時間帯であるがゆえに、却って僕の周りに登山者はほとんどおらず、木道に一人座り込み、望遠で切り撮る。
アヤメたちは確かに笑っていた。




e0126386_20344191.jpg
詩人、尾崎喜八は美ヶ原を訪れ、その天空の広がりの様子を、
「登りついて不意にひらけた眼前の風景に / しばし世界の天井が抜けたかと思う。
 やがて一歩を踏み込んで岩にまたがりながら、 / この高さにおけるこの広がりの把握になおもくるしむ。
 無制限な、おおどかな、荒っぽくて、新鮮な、 / この風景の情緒はただ身にしみるように本原的で、
 尋常の尺度にはまるで桁が外れている。(尾崎喜八 美ヶ原熔岩台地)」
と記した。
その気分は池の平湿原にも当て嵌まる。
写真に見える木道は、一周しても30-40分なのでスケール的には小さいが、気分はもう、同じだ。名残のレンゲツツジも僕を待っていてくれた。


e0126386_21235500.jpg




by libra-mikio | 2017-07-23 21:25 | 高原 | Comments(0)


<< キスゲと一緒に太陽を待つ      駒草 >>