2016年 12月 21日

放哉 Dec. 21, 2016

舟 か ら 唄 っ て あ が っ て く る    放哉
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江の島の入り口ともいえる桟橋の途中から岩屋まで、弁天丸という観光船が走っている。
片道は確か400円ほどであり、観光地としてはリーズナブルな価格である。

弁天丸は、第〇〇弁天丸、としていくつかの船が同時に海上にいる。
その船頭はみな地元の漁師である。
お幾つくらいか。
海の男は赤銅色になり、かつ深いしわが刻まれるので、なんとも言えないがおそらく70歳前後であろう。

夕陽を浴びて、第〇〇弁天丸が桟橋のスタート地点に帰って来る。
もう客は数えるほどしかいない。
今日は冬にしてはうららかな日であり、波もない。

桟橋で舫うために待機している70歳に、舵棒を股に挟んで操船してきた70歳が声を掛ける。
・・・・・
今日もいい一日だったな。
そうだな。
一杯飲るか。
そうだな。
・・・・・
海の上と陸で、阿吽の会話が、心の中で交わされる。

そして船頭は、ごく自然に鼻歌を歌う。
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X-T1

by libra-mikio | 2016-12-21 23:11 | 放哉 | Comments(0)


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