葦簀 (よしず) は葦を編んで開口部に立てるブラインド。 簾 (すだれ) は細竹を編んで開口部に吊るすブラインド。
そして浜にある防砂目的のこの竹製の垣は、 単に竹垣と呼ぶのだろう。
しかし僕は幼いころ親父から、 あれは葦簀 (よしず) というのである、 と教わった。
人間50年を過ぎても、 あの時に教わった言葉が体を離れない。
ヨシズは経年劣化により何年かごとに立て替えられるのだが、 当地の行政は必ず本物の竹でやり直す。
資材が豊富な現代であれば、 長持ちする代替品を使うことを誰しも発想するだろうが、 当地の行政は頑なに竹を使う。
その心意気や善し。 浜にプラスチックの垣根が出来た日にはそれこそ興醒めするであろう。
・・・と、 こうやって ヨシズ と書いている僕は、 本当に親父のアガペエに守られていたんだな、 としみじみ想う。
OLYMPUS M-1 + G.ZUIKO50mm F1.4 + 400PRESTO